初めまして。私は、川越市の南西に位置する笠幡病院 院長の福留です。当院は、当初より療養病院として地域と連携した医療を心がけてきました。また、当院の外来からの二一ズにも可能な限り対応しています。同時に、歯科・口腔外科の外来も行っています。更に、今後の益々の高齢化社会に向けて、理学療法・作業療法・言語療法など各種リハビリも充実しています。

昨年、8月22日には第三者による審査機関である「日本医療機能評価機構」から認定を戴きました。これに伴い、病棟の24時間面会可能化や院内完全禁煙化などを実施しております。このように、より多くの皆様のご理解を戴けるよう日々努力しているところです。

今後は病人の治療はもとより、病人を作らない病院を目指して予防医学・予防歯科にも積極的に取り組んでまいります。その取り組みの一つとして、地域の皆様に対して無料健康診断も行っております。


人間の痛みは一つの精神的な状態
私の専門は、麻酔科です。麻酔科医とは、勿論手術に際して全身麻酔をかける医者です。しかし、あまり知られていませんが、強い痛みを取り除く治療も麻酔科医による専門の仕事です。(本格的な神経ブロックは麻酔科医だけしか出来ません。)

痛みとは人間しか体験できない感覚です。無論、他の動物も侵害刺激に対してそれを避けようとしますがこれは人間とは異なります。すなわち、人間の場合は組織障害が明らかでない場合にも痛みを感じ精神的にも反応するのです。

人間は生まれた直後から外界からの痛み刺激に対して不愉快な感情的な経験を積みながら成長してゆきます。勿論大部分の痛みは、直接の身体的な原因から生じることは言うまでもありません。しかし人間の痛みはいつも「一つの精神的な状態」と考えられるのです。

少し難しくなりましたが、このように「痛み」は非常に複雑で奥の深い領域なのです。一般的にもよく知られるヘルペス(帯状癌疹)の痛みなどは、放置すると高い確率で慢性の痛みに移行します。これはまた、年齢が上がるほどその確率も上がります。この痛みは通常の痛み止めはほとんど効果ありません。また、顔面や頭部に起こる痛みは、三叉神経痛と呼ばれる激痛を発症します。その他、全身に起こるすべての痛みに対して、私たちは神経ブロックと呼ばれる方法で痛みを取ります。慢性痛は、不眠や胃潰瘍、更にはうつ病などを引き起こします。その為、なるべく早期に痛みの悪循環を断ち切ることが、痛みを慢性化させない最良の手段なのです。


高齢者の痛みの特徴
高齢者は一人で各専門領域にまたがる複数の痔痛を有する事が多く、正しい診断をすることが非常に難しいと言われます。従って、治療に当たって心理的な問題の有無をチェックすることも大切です。高齢者に限らず、何をやっても治らない痛みが鎮痛薬でなく抗うつ薬(うつ病の治療薬)の使用で改善することはしばしば経験することです。従って、高齢者を診察する場合は、特に患者さんの訴えを良く聞くこと、そして持病や既往歴もしっかりと確認することに心がけています。

笠幡病院ホームページ
http://www.kasahata-hospital.or.jp/
また、高齢者に対する鎮痛薬処方に当たっては
@ 低容量から開始して徐々に増量する事。
A 半減期の短い薬を用いる事。
B 2種類以上の鎮痛薬を併用しない事。
などに注意します。

これは高齢者の場合腎臓や肝臓の機能が低下している事を前提としています。定期検診で異常がなくても生理的機能低下は必ず存在するからです。

筆者 紹介

福留健之
笠幡病院院長
昭和30年9月生まれ
・学習院高等科卒
・東京医科大学卒
・東京医科大学麻酔科入局
・東京医科大学付属病院勤務
・戸田中央総合病院勤務
・新宿春山病院勤務
・奈良県山の辺病院勤務
・東京医科大学付属霞ヶ浦病院勤務
・笠幡病院院長就任
                  現在に至る
日本麻酔学会認定医
・厚生労働省認定痂酔科標梼医
・日本臨床内科医会研修指定医
・日本医師会認定産業医
・日本麻酔学会会員
・日本臨床痂酔学会会員
・慢性湊痛学会会員
・日本救急医学会会員
・日本ペインクリニック学会会員
・2級船舶小型船舶操縦免許(特殊・特定)取得
 
 
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