この4月にイタリアフィレンツェを旅行した際、何気なくサンタ・マリア・訪れ、薬局のイメージとは程遠い美しさに感動し、夢を与えられた。
 サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局は1221年、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ修道院の中にある薬局で薬剤、軟膏、鎮痛剤を調合したことに始まる。当時錬金術師が幅を利かせた時代、科学の力で大いに人々の尊敬を得たことは想像にかたくない。店内には歴代の薬局長と思われる人物の肖像が金の額に飾られていた。分銅、天秤、フラスコなど当時使われていたものが展示されていて興味深かった。
金の額縁入薬局許可証
 
 中国も薬の歴史は長い。しかし中国は錠剤などの製剤は近年になって便利性を求められて作られるようになったが、元来は生薬を煮詰める煎じ薬だ。イタリアではハーブティとして飲まれると同時に便利な丸薬が発展したようだ。
 ご存知のようにフィレンツェはメディチ家が繁栄し、ルネッサンスの開花の舞台となった。このメディチ家の旗の模様が
五つの丸、丸剤だと聞いて、当時の薬の貴重さと薬局の権威、豊かさに思いが行った。
丸剤がおさめられている美しい七宝焼のつぼ
 
 話は変わるが、新しい法王さまが決まり、世界中から大統領や要人がバチカン市国のサン・ピエトロ寺院の初めてのミサに参列された。ちょうどその翌日、私はローマに入り、幸運にもその日から一般人に開放されたこのサン・ピエトロ寺院に人ることができた。そこにはすばらしい天井画が描かれていた。このサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の天井にも美しい絵が天井いっぱい描かれていてびっくりした。
 薬局の壁には美しい七宝焼きのつぼがあちこち飾られ、聞くとその中はハーブで作った自家製の丸剤が納められている、ということだった。

 また薬局の創立年月日が書かれた薬局許可証が金の額縁に飾られひときわ目を引いた。
店内はハーブの香りが漂っていた。新薬は置いてなく、創立以来800年の伝統を引く、ハーブで作られた、石鹸やオーデコロンの原点となった「王妃の水」など香りを生かした「癒し」がテーマになっているようだった。
私もこオーデコロンとバラのつぼみが人った石鹸を買ってきた。やさしい香りが今も毎日心を癒してくれている。
 一緒に行って親しくなった観光客の一人が「世界中から観光客が来る薬局はやっぱりきれいだなあ」とつぶやいていた言葉が胸に響いた。

薬局の許可証に創立年月日を入れる欄がほしい。年月が経てば経つほど白分の誇りとなるに違いない。
そして薬剤師免許証と薬局許可証は金の額に人れよう!!
 
バラの石けん、世界で初めてのオーデコロンなど 製剤器具
 
 
 
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